自動販売機の飲料が200円時代へ 値上げの波に業者は危機感 スーパーでも値上げ対策

10月も値上げラッシュが続き、品目は飲料や食品など3000を超えます。止まらない値上げに、スーパーなどでは対応に苦慮しています。
帝国データバンクによりますと、食品メーカーを調査したところ、10月の値上げは3024品目。3000品目以上になるのは、今年4月以来となります。
「名古屋市内のスーパーです。10月1日からまたまた値上げ。こちらの店ではどんな対策をしているのでしょうか」(石神愛子アナウンサー)
名古屋市緑区にあるスーパー「ウオダイプラス」。10月に値上げする商品のうち、店に影響があるのは飲料やパックごはんなど約300商品。しかし、店での値上げはまだ先になるといいます。
「当店では値上げ商品に関しては、在庫を余分に持ちまして、在庫がなくなり次第、値上げをさせていただく形をとっています」(ウオダイプラス フロア担当 牧野学さん)
店ではメーカーの値上げを受けても、できるだけ安い価格のまま提供できるように、倉庫や問屋などにも在庫を多く保管してもらうなどして、すぐに値上げをしない工夫をしています。
「我々もちょっと値上げに慣れてきて、できるだけ安く販売できるコツもちょっとずつつかんできました。『値上げになっちゃうから早く買わなきゃ』ということは、あまり考えなくても、多分安く買えていると思います」(ウオダイプラス 牧野さん)
このため、10月に入っても「1カ月くらいは、値上げ前の価格に据え置きができる」と買い物客に呼びかけています。
とはいえ、避けられない値上げに、買い物客からは…。
「本当に困りますね。食料品はもう毎日のことですから、我慢するわけにいかないですもんね」(80代)
「コーヒー痛いです。もうコーヒーは毎朝飲んでいたので…」(30代)
10月に値上げする品目のうち、7割以上を占めているのが「酒類・飲料」です。
例えば、コカ・コーラの500ミリリットルは税抜き180円から200円に上がります。
値上げが自動販売機にも影響

影響は、スーパー以外にも…。
「値上げの波は、私たちの身近にある“自動販売機”にも影響を及ぼしています」(服部倫子記者)
愛知県豊橋市の「サン・カンパニー」。東三河地方を中心に、自動販売機の設置や商品の補充などを手掛けています。
「我々自身がついていけないような急激な値上がりだなと感じます。値上げは10円から20円ですね。高いものは200円に届く」(サン・カンパニー 永田竜也社長)
自動販売機の飲料「200円時代」を迎える中、この会社では模索が続いています。
「基本的に、200円に価格が上がるものは(自動販売機から)外しました。同じメーカーの中でも、より安い同じカテゴリーであれば安い方の商品を採用したり。1件1件、丁寧なサービスを続けるしかないですね」(永田社長)
この会社が設置する自動販売機の商品では、10月から順次、炭酸水のウィルキンソンやぶどうジュース・ウェルチが10円値上がりします。
そして、飲料の価格が上がり続けると大きな打撃を受けるのが、路面に設置された自動販売機だといいます。
「うちに限らず、(全国の)総台数の2割3割は減るんじゃないですかね。スーパーやドラッグストアからすると自販機はもう倍の値段になってますので。ちょっと勝てる価格差ではないなというふうに感じます」(永田社長)
路面以外に、会社や施設に設置される自動販売機の新規開拓などに力を入れていますが、企業努力だけでは限界もあります。
「原材料の値上げや為替は致し方ないと思うんですが、ここらでそろそろ止めてもらわないと、自販機という媒体は今後存在できないんじゃないかなと感じます」(永田社長)
節約のプロに聞く「家計を守る3つのポイント」

節約のプロ、家事アドバイザーの矢野きくのさんに「家計を守る術」を聞きました。
矢野さんが教えてくれた「3つのポイント」です。
まずは初級編、「安さに飛びつかない」。
よくあるのが、買う時には値段を意識するものの、食べられずに廃棄してしまうというケース。まとめ買いをうまく活用しつつ、必要なものを必要な分だけ買うことが大切です。
続いて中級編、「コンビニでもPB(プライベートブランド)商品を」。
コンビニは「高い」というイメージかもしれませんが、最近はスーパーのプライベートブランド商品も販売しています。
最後に上級編、「ポイントは4重取り」。
例えば「マツモトキヨシ」で買い物をする場合、こんなポイントがたまります。
1.マツキヨポイント
2.dポイント
3.航空会社系のクレジットカードで「マイル」
4.通常のクレジットカードポイント
お店によってどんなポイントがたまるかチェックするのがおすすめだということです。