「高山祭」10月から“宿泊税”導入 1泊あたり100円から300円ほど 全国で広がる税金…愛知・常滑市では導入に疑問の声

飛騨路に春の訪れを告げる「春の高山祭」。初日のきのうは青空のもと、からくり奉納が行われ、観客からは大きな歓声が!市の中心部にある中橋の近くでは桜が開花し、祭りに花を添えました!
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2日目のきょうはあいにくの雨となり屋台の曳き揃えは中止になりましたが、蔵の中でからくり奉納が披露されました。
(外国人の観光客)
「アメイジング」
「とても美しい」
(東京から)「素晴らしい、伝統も感じるし」
高山市によりますと2日間で15万6000人が訪れたということです。
「秋の高山祭」は10月9日、10日に行われますが、ことしから宿泊客にはある「変化」が!
(高山市観光課 山郷三昭 課長)
「高山市ではことし10月1日から宿泊税を導入します」
高山市で10月に導入される「宿泊税」とは自治体が独自に課す税金で、ホテルや旅館などに泊まった人から徴収します。金額は1人1泊あたり100円から300円で、年間200万人が宿泊する高山市では約4億円の税収アップを見込んでいます。
広がる“宿泊税”の導入 この地方でも…
(高山市観光課 山郷三昭 課長)
「人口減少や少子高齢化に伴う税収減ということもあるが、新たな財源を確保させていただき、市民生活の向上と観光客の満足度の向上につなげていく」
宿泊税の税収分は観光振興事業のほか公衆トイレや交通機関の利用環境の向上などに使われます。
新たな財源として注目される宿泊税はすでに全国の3都府県と7市2町で導入されていて、京都市では現在、200円から1000円の3段階で徴収している宿泊税を来年3月に見直し、宿泊料金が10万円以上の場合は「1万円」に!
この地方では…
(粟倉なつみ記者)「愛知県常滑市です。こちらではことし1月から宿泊税を導入しています」
常滑市では東海3県で初めてことし1月から1人1泊あたり200円の宿泊税を導入し、2億円の税収アップを見込んでいます。
しかし、常滑市のホテルからは疑問の声が…
(Jホテルりんくう 近藤智康 支配人)「お客様の変化で言うと時期的なものもあるかもしれないが、減ってきているのかなと体感的にはある」
“宿泊税”は「常滑市には馴染まない」
常滑市の宿泊者はコロナ前には年間110万人。ただ、中部空港から出張するビジネスマンや航空会社の職員などビジネス目的の利用が多く、実際、きょう観光地で話を聞いてみても…
(豊田市などから)「1泊で美浜町で」
(滋賀県から)「招き猫を買いに来た。日帰りで帰ります」
2時間ほど取材して「常滑市に泊まった」という観光客はゼロ。宿泊税について近藤支配人は「常滑市には馴染まない」と感じています。
(Jホテルりんくう 近藤智康 支配人)「正直言うとなぜですか?なぜ常滑なんですか?…という。宿泊税というと観光税のイメージがあるので、常滑は観光地でないのに宿泊税を徴収するところからなぜですか?と」
宿泊客が離れないように宿泊税分を値下げしなければならない状況も出てきているといいます。
(Jホテルりんくう 近藤智康 支配人)「宿泊税があったとしても他府県や海外からお客さまが常滑に来てもらえるなら全然ウエルカム。そうでなければ(宿泊税を)やめるか。愛知県としてやってください」