
新着
「古くからの慣習があった」中部電力子会社がカラスの巣の撤去に関するデータを改ざんして報告していた

09.11(木)18:14
中部電力の子会社で送配電事業を担う中部電力パワーグリッドが、カラスの巣の撤去に関するデータを改ざんして行政機関に報告していたことを明らかにしました。
改ざんしていたデータは電柱に作られたカラスの巣を撤去する際に捕獲したひなや、採取した卵の実績数量です。ひなの捕獲や卵の採取にあたっては、予定の数量を行政機関に事前に申請し、許可を得た上で、実績数量を報告する必要があります。中部電力パワーグリッドによりますと、静岡県内や三重県内の複数の事業所で、行政機関に対して実績数量を過少に報告し、許可数量内におさまっているように見せかけていました。もっとも規模が大きい事例では、ひなの捕獲の許可数量330羽に対して495羽を捕獲したにも関わらず、実績数量を250羽と報告していました。中部電力パワーグリッドの調査ではこの他にも、申請をせずにひなの捕獲や卵の採取をしていた事例なども確認されています。
不適切な手続きは遅くとも2022年には始まっており、聞き取りを受けた複数の従業員は「古くからの慣習があった」と話しているということです。中部電力パワーグリッドは不適切な手続きがあった営業所を管轄する行政機関に対する報告を済ませていて、管理体制の強化など再発防止策を策定しています。
今回の件に関し、
「今回の事象を重く受け止めており、地域の方々をはじめ関係者のみなさまに、ご迷惑、ご心配をおかけしておりますことを、お詫び申しあげます。今後、このような事象が発生しないよう、再発防止策の徹底に取り組んでまいります」とのコメントを発表しています。