
「やっぱあれは5人で嵐だな…」映画『黄色い涙』撮影で休憩所提供した“聖地”の男性 活動終了の一報に「寂しい」


アイドルグループの「嵐」は2025年5月6日、2026年のコンサートツアーをもって活動を終了すると発表しました。過去に映画の撮影で5人が訪れた「聖地」でも、驚きや寂しさが広がっています。
■「嵐」活動終了に東海地方でも「寂しい」の声
<嵐のコメント(嵐FC動画より)> 「この度、私たちからお伝えしたいことがあります。私たちは再び5人で集まり、嵐として来年の春ごろに予定しているコンサートツアー開催に向けて動き始めます。そしてこのツアーをもちまして、嵐としての活動を終了いたします」

「嵐」は5月6日、ファンクラブサイトに動画を投稿し、活動終了を発表しました。 20代の女性2人組: 「小学校のころから聞いていたので、寂しいなとは思います」 「知名度も高くて曲もよく流れていたので、寂しいなと思いますね」 40代男性: 「だいぶびっくりしましたね。頑張ってほしいですね、それぞれ」
■映画「黄色い涙」で撮影が行われた愛知県江南市の“聖地”の反応は
数々のヒット曲とともに、国民的アイドルへと駆け上がった嵐。愛知県江南市の古知野新町商店街は、5人が「聖地」に変えた場所です。

古知野事務局の大野充紀さん: 「これがエキストラがもらえたTシャツ。『黄色い涙』の」 ここは、2007年に公開され、メンバー5人が揃って出演した映画「黄色い涙」のロケが行われた場所です。

ファッションハウス カリヤの刈谷公正さん: 「おかもち、松潤が使ったやつね」 商店街で衣料品店を営む刈谷公正さん(77)は、映画のロケが行われていた19年前、店の2階を休憩所などとして提供していました。

刈谷さん: 「ここで5人が休んどったの。『おじさん、テレビない?』って言うもんで『なんだ?』って聞いたら『ゲームをやりたい』って。サッカーか何かのゲームが好きだった。『下の応接間を使え』って。(印象は)若者だね。一生懸命やっとる感じだったね」 当時はまだ20代前半、まさに国民的アイドルに駆け上がる寸前だった嵐。映画で演じたのも、まさに高度経済成長期の夢あふれる若者たちでした。
■「『ありがとう』って握手した」二宮さんがロケ中に風邪で倒れたエピソードも
ロケ中のエピソードはほかにもありました。 刈谷さん: 「ニノが風邪ひいてぶっ倒れて、ここで寝たの。女房が布団を持ってきて、ここでその布団で寝とったの。撮影が終わって最後の時、(二宮さんと)『刈谷さん、ありがとうね』って握手したの」

そのロケ最終日、撮影は深夜2時にまで及んだといいますが…。 刈谷さん: 「ここら辺までファンがダーッとおるわけ。車がここに来る、ワゴン車のドアが開く、5人が1人ずつ乗っていった、それを見たわけだ。1人1秒ないわ。みんな喜んだ、泣いとる子もおった」

映画が公開されると「聖地巡礼」が始まりました。 刈谷さん: 「名古屋でコンサートをやると、東京から来るわ、北海道からも来たわ」 ”聖地巡礼”に訪れるファンが続々。店を訪れたあと、お礼状まで届くこともあったといいます。
■20年以上の活動に終止符へ…時が経ち聖地も変化
商店街に20軒あった店も、刈谷さんの店を含め、いまや3軒ほどになっていました。映画のメインの舞台だった食堂の建物も、マンションに建て替わっています。 刈谷さん: 「ここら辺でニノと女優さんのキスシーンが。今残っとるのはここくらいだわ。20年は長いぞ、商店街はスーパーにやられてまって」

それでも、「嵐のような」1週間の記憶は、たしかにこの商店街に残っています。 刈谷さん: 「これが『靴』な。嵐の写真を撮ろうと思ったら、マネージャーが来て『撮っちゃいけません!』と言われて(嵐の)みんなが上で遊んでいたときに撮ったの。幻の靴」

20年以上にわたり、人々の思い出を彩り続けてきた嵐の5人。 刈谷さん: 「ちょっと寂しい気持ちだね。でもやっぱりあれは5人だな、5人で嵐だな」