盗まれる自動車部品の約半数は「ナンバープレート」 効果的な盗難対策と盗まれた時の対処法

愛知県内で過去5年間に認知された自動車部品盗難の件数は、いずれの年も1000件を超えていて、2024年は1517件でした。自動車部品の中でも特に狙われているのが「ナンバープレート」です。その割合はどの年も5割前後にのぼっています。後を絶たないナンバープレートの盗難。被害を防止するため、愛知県警は「特殊なネジ」の普及を進めています。
警察がナンバープレートのネジの付け替えを呼びかけ

車の整備士が取り付けているのはボタンのような部品。ナンバープレートの盗難を防ぐ特殊なネジです。ドライバーをはじめ市販の工具では簡単に外すことができない構造で、取り除くにはカーディーラーや専門の整備店に持ち込む必要があります。
このネジの普及を進めようと、警察官らが4月22日、豊川市内の駐車場でナンバープレートのネジを付け替えるキャンペーンを行いました。通常のネジをドライバーで外したら代わりに特殊なネジをはめ、頭部に特殊な工具で小さな部品を取り付けます。作業時間は1分ほどです。
ネジを交換した40代会社員:
「盗まれることを考えたら、事前に(ネジを)取り付けた方がよいと思った。(盗まれたナンバープレートが)何かの犯罪に使われると困る」
ネジはカーディーラーなどで取り替えてもらえるほか、自動車用品店などで販売されていて、工具があれば自分で取りつけることもできます。

豊川警察署 牧野哲久生活安全課長:
「盗難防止ネジを取りつけることで、ナンバープレートを外すのに時間がかかるようになる。(盗もうとする)犯人は時間がかかることや目立つことを嫌うので、ぜひ盗難防止ネジを活用して被害を防いでほしい」
盗まれたナンバープレートは盗難車につけられて犯罪に使われる恐れがあり、警察が注意を呼びかけています。
ナンバープレートを盗まれてしまったら

万が一、ナンバープレートを盗まれてしまったらどうすればいいのでしょうか。まず、はじめに盗まれた日時や場所などを記入した盗難届を警察に提出します。110番通報すれば警察官が現場に来てくれます。

次に管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所、軽自動車検査協会事務所でナンバープレートの再交付の申請をします。
その際、必要なのが申請対象の車両なんですが、ナンバープレートを盗まれているため公道は走れません。このためJAFや保険会社などにレッカー移動を頼むか、各市区町村の役場で仮ナンバーを発行してもらい、車に取り付けて移動する必要があります。仮ナンバーの有効期限は最長5日間なので注意が必要です。

ナンバープレートの再交付は基本的に申請した当日に行われます。ただ、再交付されるのは以前とは違う番号なので、車検や保険会社などの登録内容の変更が必要になります。
ナンバープレートの盗難被害にあうと手続きが大変です。盗まれないよう対策を心がけましょう。