暑い日に気になる体臭のもとは「ベトベト汗」 皮膚ガス研究者に聞く「良い汗のかき方」

体を暑さに慣らす上で大事なのが、汗をかくことです。今出ている汗、サラサラしていますか? ベトベトしていませんか? 専門家に”良い汗のかき方”を聞きました。
東海大学理学部の関根嘉香教授は、体から出る臭いの正体「皮膚ガス」の研究を続けています。
Q:汗のかき初めの今、気をつけなければいけないことはありますか?
「冬の間は汗腺が少しお休みしています。わずかに残った働いている汗腺が、いま暑い時期に汗をかこうとすると、ちょっと塩分濃度の濃いベトベトした汗になってしまいます」
「実は体の臭いの原因は『皮膚ガス』なんです。汗そのものはあまりにおいはないのですが、汗を放置し、その中の成分がガスにかわって皮膚の表面から『皮膚ガス』が発生すると、これが汗臭いにおいのもとになる」
皮膚にいる常在菌によって汗の成分が分解されると、皮膚ガスに変わっていくといいます。
「サラサラとした汗だと、常在菌の働きがそれほど活発にならないんです。皮膚ガスに変わるのも少なくなるということです」
ベトベト汗をサラサラ汗に変えるには?

Q:ベトベトした汗を、サラサラとした汗に変えるためには?
「例えば、朝30分くらいウォーキングをして軽く汗をかく。そのあとシャワーを浴びて仕事に行く。こういう習慣をつけていくと、割とサラサラした汗になります」
特に、関根教授がおすすめなのが「インターバル速歩」というウォーキング方法です。
「速足で3分、歩行3分。速く歩くのと、普通に歩くのを繰り返すんです。 強弱をつけて歩くといいと言われていますので、こういうふうにして歩くと汗腺が鍛えられてサラサラした汗になる」
サラサラ汗には入浴と食事も大切

関根教授によると、サラサラ汗にするためには、運動のあとに牛乳を飲むといいそうです。
さらに入浴も大切です。汗をかくぐらいまでゆっくり湯舟に浸かるのもいいということです。
バランスのよい食事と睡眠を十分にとることも大事です。
ニンニクやネギ、スパイスの効いた食べ物は、その香り成分が体に入り、皮膚の表面から「皮膚ガス」として出ることもあるそうです。