
国際的バレエコンクールで3位入賞の18歳、中2で親元離れて磨いた技が世界に認められた日

ローザンヌ国際バレエコンクールで3位に入賞した愛知県岡崎市出身の安海真之介さん。世界の舞台をめざして挑戦を続けた18歳の素顔に迫ります。

2月に行われた「ローザンヌ国際バレエコンクール」で3位に入賞した、岡崎市出身の安海真之介さん(18)が3日、岡崎市役所で入賞を市長に報告しました。
「ローザンヌ国際バレエコンクール」は15歳から18歳までが対象の国際大会。若手バレエダンサーの登竜門とも言われています。
今回の入賞で安海さんは世界の一流バレエ学校やバレエ団で学ぶ資格を勝ち取りました。
さらにバックステージでの立ち振る舞いなどが評価される「ボーリュ賞」と観客の人気投票による「観客賞」とのトリプル受賞となりました。
「両親が5年間も挑戦させてくれて、この結果を背負って岡崎に帰ってこられたのは誇り」(安海真之介さん)
岡崎市のバレエ教室で安海さんを直撃

審査員と観客を魅了した安海さんのバレエの原点となる場所は岡崎市内にあるバレエ教室です。
3位の入賞のアナウンスを聞いた時には、驚きと嬉しさの感情が沸き上がったといいます。
「参加するからには1位を狙っていたので、悔しい気持ちもあったが、夢のずっと目標にしてきた舞台で賞をもらえてうれしいし、びっくりした」
バレエとの出会いは4歳のとき。母親の久美子さんが主宰するバレエ教室がきっかけでした。
「コンクールなど小さい頃から挑戦していたので、緊張するとおなかが痛くなるほど、思い通りに踊れなかったときは悔しい顔をしていて、そういうこともあったが、『頑張って』とそれだけ」(真之介さんの母・安海久美子さん)
バレエを学ぶため、群馬で厳しい寮生活

中学2年生で親元を離れ、ひとり群馬県へ。国内外の有名バレエ団で活躍する人たちを輩出している「山本禮子バレエ教室」でレッスンに励んできました。
厳しいレッスン、そして寮生活。乗り越えられた理由のひとつに父・隆二郎さんから贈られた言葉がありました。
「(群馬へ)自分が行く前に父から『迷ったら厳しい方を選択しなさい』と言われた。少しは意識して頑張れたのかなと」(安海さん)
みるみる成長する姿に久美子さんも期待が高まったといいます。
「つらい結果が出た時も、周りの先生方にすごく支えられていたので、そこでへこたれずにくじけずにやれていた。そういう教えから頑張っていく強さが身についたと思う」(久美子さん)
ともに過ごした癒しの存在

そんな安海さんの癒しは―
「犬の散歩とか犬と遊んだりするのが好き。山本先生たちも犬が好きで、自分がスタンダードプードルを飼いたいと言ったら飼ってくれて、うちにもチワワがいる。ずっと犬とバレエは一緒に来た」(安海さん)
そして今後の目標は世界で活躍するダンサーです。
「もし自分が出せた結果で勇気をもらった人がいたら自分もすごくうれしいし、諦めないで頑張り続けたら、自分の場合だとローザンヌに行って賞もとってという夢がかなうのでぜひがんばってほしい」(安海さん)