
夫の支え大きく…マラソン加世田梨花「キツい時は結婚指輪握りしめて」“第二の故郷”名古屋から2度目の世界選手権へ


3月9日に行われる「名古屋ウィメンズマラソン」に、加世田梨花(かせだ・りか 26)選手が出場します。夫の支えもあって苦しい時を乗り越え、東京で行われる世界選手権の切符を目指します。
■名門出身のトップランナー…叶わなかった五輪への出場
加世田選手は、女子駅伝の名門・名城大学出身で、1年生からエースとして活躍した世代トップのランナーです。

2024年の名古屋ウィメンズマラソンでは、パリオリンピック代表の最後の一枠をかけて挑みました。そこで、ある出来事が話題となりました。 ドリンクを取れなかった鈴木亜由子選手に、加世田選手がドリンクを渡すシーンがあり、このスポーツマンシップが大きな反響を呼びました。

加世田選手: 「気付いたらやっていたんですけど、自分が逆に給水を取れなかったら、精神的にもしんどい場面だなって思って。ちょっとでも一緒に頑張りたいなって思って」 しかし、マラソンは4位と結果を残すことが出来ず、夢舞台への出場は叶いませんでした。
■泣いていた日々…救われた夫の言葉「少しずつやっていけばいいよ」
その後は、ケガの影響などでフォームを崩してしまうこともあり、毎日泣いていたといいます。 加世田選手: 「本当に毎日苦しくて泣いてしまって、笑顔が消えてしまって、いったん陸上から離れる期間もいただいて、ちょっと落ち込んでしまった1年だったなと思います」 苦しい時に支えてくれたのは、同じ長距離選手のパートナー・小林歩さんの存在でした。加世田選手は、1月に小林さんとの結婚を発表しています。

加世田選手: 「今の私を肯定してくれて、『少しずつやっていけばいいよ』と言ってくれて」 競技中も結婚指輪を身に着け、パワーをもらっているということです。 加世田選手: 「ちょっときつくなった時とか、(指輪を)握りしめたりとかしたりします」
■世界への切符を…輝きを取り戻して名古屋の舞台へ
再び走り出した加世田選手は、2025年2月に行われた「香川丸亀国際ハーフマラソン」で、日本歴代4位となる1時間7分53秒で日本人トップの5位に入りました。

3月9日、第二の故郷で開かれる名古屋ウィメンズマラソンで、世界選手権への切符を目指します。 加世田選手: 「2時間20分を切って、絶対世界選手権の代表権を獲得したいです」