
高橋宏斗は「大本命」、矢野燿大さんが語る「開幕投手に求められるもの」 ドラゴンズ

「開幕投手は高橋宏斗」。こう明言したドラゴンズの井上監督。ドラゴンズでの活躍経験もある矢野燿大さんに開幕投手に求められるものなど解説していただきました。

開幕投手について、2日の試合後、井上監督がこのように話しました。
「開幕投手をきょう公開します。高橋宏斗で行きます」
「ドラゴンズの押しも押されもせぬエースであることは間違いない。22歳と若い年齢ではあるが、マウンドでの立ち振る舞い、球の威力、そして去年の実績を踏まえて。僕の初陣3月28日、開幕の日、1年目のスタートにふさわしいのは高橋宏斗という結果になった」(井上一樹監督)
去年の成績を振り返ると、去年21試合に登板し12勝4敗。一人で8つの貯金を作り、自身初の2桁勝利を挙げました。そして何と言っても防御率1.38。最優秀防御率のタイトルを獲得しました。
「大本命ですよね。もしかしたら僕は第1戦で誰か別の投手が投げて、次のバンテリンドームのジャイアンツ戦で投げるかなって思ってたが、高橋投手はファンの方、誰もが納得する内容も投球も見せて、順調なキャンプを送ってきた感じがしました」(矢野さん)
投球のカギを握るのは“カーブ”

Q.2日のオープン戦は4回を投げて2安打無失点。このピッチングはどうだった?
「高橋投手の投球は速いボールと落ちるボールが主になるが、その中で本人も磨いていたカーブを投げられることで投球の幅も広がるし、投げ方もよくなってきたかなと」
「去年春先で苦しんでいた時、ストレートがちょっとシュート回転してて、角度がなくなってしまって、肘が下がった状態でボールを押すような投球だったが、カーブを投げると肘が上がってくる。肘が上がってボールがたたけるとストレートも良くなっていくんじゃないかと思う。あと緩急を使えて投球の幅も広がるので、すごくいい意識で投げられるんじゃないかと思います」
「投球フォームでもピッチングの緩急でも大事なボールになっていくと思うので、ちょっと打たれたぐらいではやめずに、根気よく投げていってもらいたい。高橋投手がさらにレベルアップしていく球種になっていくかなと思う」(矢野さん)
Q.矢野さんがキャッチャーなら使い続ける?
「そうですね。僕は投球フォームがちょっと横回転になってきたなという時に、ちょっと1球カーブを投げさせて修正したりとか、そういう意図でも使っていたので山本昌さんからも「肘が上がってくるから、ストレートがよくなるよ」っていう話も聞いていたので、カーブは僕もすごく大事なボールになると思います」
開幕投手に求められるものは?

Q.高橋投手はプロ5年目、自身初の開幕投手だが、どんなことが求められるか
「開幕戦は相手もいいピッチャーですから、勝ってくれというのはもちろんだが、やっぱり打たれる時もあると思う。その時の姿勢とかも監督が求めていると思うので、勝たせるピッチャー、プラスαで皆を引っ張っていく、背中でも姿勢でも。そういうピッチャーになってもらいたい」
Q.開幕戦の雰囲気って、独特なものはあるのか
「(自分が)プレーヤーの時も緊張したし、監督の時も緊張したので、高橋投手も開幕行くぞっていう緊張感の高ぶりとか、いろんな思いがあると思うが、2日の投球を見る限り、すごく自信があって開幕投手任されて、よし行くぞっていう気持ちで臨んでくれるんじゃないかなと思います」
Q.開幕戦はビジターだが、ビジターだから準備しなければいけないことは
「特に変わることはないが、気持ちの部分で先に相手が投げるのを待ってから投げるので、この部分でちょっと違いがあるかもしれない」
Q.井上監督が自分の監督1年目のスタートにふさわしいと言っていたが、監督1年目の開幕戦は、やはりこの投手に任せるんだっていうのはあるのか
「あれは井上監督らしいなと思いました。普通に『お前に任せたよ』って言うんじゃなくて、『俺も監督として初めての開幕投手をお前にしたいんだ』という。監督ってやはり、メッセージをしっかり選手に伝えていくのが大事だと思うので、それが井上監督らしいメッセージだったと思う」(矢野さん)
(3月3日放送メ~テレ『ドデスカ!』より)
※高橋宏斗投手の「高」は正しくは「はしごだか」です。