
“入れない万博”の一方で行列なし…世界の文化に触れられる『リトルワールド』万博効果か来園者数が前年比8%増


閉幕が迫る大阪・関西万博では混雑で続き、入場できない事態となっています。そんな中、愛知県犬山市のリトルワールドでは、各国の建物やグルメをゆっくり体験できると注目を集めています。
■万博に入れない…“万博おばあちゃん”もピンチに
閉幕まで3週間を切った大阪・関西万博はどこも大混雑となっていて、予約がとれず会場にも入れない事態となっています。

「万博おばあちゃん」こと、山田外美代さん(76)もピンチに陥っています。地元・愛知で開催された愛・地球博以降、毎日会場に足を運んでいますが、まだ9月30日の予約がとれていないということです。

山田外美代さん: 「もう今は『並んでも入れない万博』。(毎日行けるかどうかは)入場券が空くか空かないか」 その後、何とか予約が取れて、無事皆勤を達成できそうです。
■万博に行けなくても…“世界”が楽しめる「リトルワールド」
愛知県犬山市の「リトルワールド」は、23の国と地域の伝統的な建物や個性的な住まいが並びます。 ドイツの職人が描いた壁画に、丸い家が立ち並ぶ西アフリカの集落など、日本にいながら世界の多彩な文化に触れられます。

客: 「(万博は)人が多いから、こっちの方がいいかなと」 担当者によると、大阪・関西万博が始まった4月から9月23日までの入館者数は、2024年より8%程多いということです。それでも、9月24日も行列などは見られず、ゆったりと楽しめる様子でした。 リトルワールドの広報: 「『世界旅行に行ってきた』というようなノリでお写真を撮っていただいて、楽しまれているなと思います」
■“ワニ肉100%バーガー”など世界のパンも楽しめる
リトルワールドでは「パン国博覧会」が開催中で、14種類の世界のパンが園内の各エリアで販売されています。

トルコからエントリーしたのは、イスタンブールのファストフード「ウスラックブルゲル」。ハンバーガーをピリ辛のソースで濡らして蒸したものです。 また、ドイツ伝統のプレッツェルを使ったメニューや、ワニ肉100%のワニカツバーガーも。 館内では、ワニ・エミュー・カンガルーの串を食べ比べることもできます。

客: 「世界のパンのイベントをやっているから、珍しいのを食べてみようかとか。海外に来た気分」 他にも、ヒマラヤ山中のネパールの村にある、チベット仏教の寺院を忠実に復元した建物もあり、極彩色のマンダラ画や仏画が見る者を圧倒します。

リトルワールドの広報: 「現地の職人さんをお招きしまして、こちらの寺院の中の絵画などを描かれております。1年位かけて、10人の絵師により作製されました」

中にお経が入っているというマニ車は、時計周りに1回まわすと1回お経を読んだことになるということです。 さらに、各地の民族衣装を着ることができる体験もできます。

本物にこだわり、手軽にのんびり、世界旅行を楽しめるリトルワールド。万博がその良さを改めて教えてくれたようです。