
カギを握る「党員票」の行方は…愛知で30年来の自民党員 総裁選演説会を経て選択は…地元議員も奔走


10月4日に投開票が迫った「自民党総裁選」。大きなカギを握る「党員票」のため、愛知では議員が地元を回って支持を訴えています。また、長年の党員は、投票を前に候補の政策や演説を見極めようとしていました。
■高市候補への投票呼びかける今枝衆院議員「女性総裁を誕生させたいと…」
愛知14区選出・今枝宗一郎衆院議員が9月28日、地元の党員の元へ。

自民党員: 「まだ出してない、ごめん」 今枝議員: 「まだ間に合いますから、早めに出してください。女性総裁を誕生させたいという思いで、僕も高市さんの推薦人をやっているので」 高市候補への投票のお願いをしていました。 今枝議員: 「うちの都道府県は誰が一番で、誰に一番信頼が集まっているのかということを考えて、国会議員の皆さんも最後、決選投票で書く名前を決める」

今回の総裁選は「フルスペック式」です。国会議員による295票に加えて、全国91万の党員票もその同数分割り振られるため、党員票の重要性が高くなっています。
■投票用紙はまだ“白紙” 30年来の党員は
30年来の自民党員で、安城市で住宅建設会社を営む成田徹さん。資材価格の高騰、職人の確保など、多くの課題に悩まされる中、今新総裁に求めるのは…。

成田徹さん: 「今、中東でも東欧でも戦争がありますけど、もし戦争に巻き込まれてしまうと、経済活動は一気にストップしてしまいますので。日本の立ち位置をしっかりと世界のリーダーに訴えることができる、そういう方に」 しかし、手元の投票用紙はまだ白紙です。 成田徹さん: 「お二人ぐらいまでは絞り込んでいるんですけど、直接お話を伺って最後に決めたい」
■各候補を「分析」15分の持ち時間に何を訴えたか
9月26日の名古屋・IGアリーナでの演説会。3000人が集まった満員の会場で、5人の候補者が15分の持ち時間に何を訴えたか、分析しました。

茂木敏充前幹事長: 「投資の拡大を起点とした成長戦略を」 高市早苗前経済安保相: 「技術力、情報力、そして人材力、必ず強くしてまいります」 小林鷹之元経済安保相: 「技術と経済があれば、防衛する力が強くなる」

茂木候補、高市候補、小林候補が長く時間を割いたのは、具体的な政策についてです。茂木候補は経済を中心に、高市候補は経済や食糧問題など、小林候補は成長戦略を中心に幅広く訴えました。 林芳正官房長官: 「2年、官房長官を務めさせていただきました」 直近2つの内閣で官房長官を務めている林候補は、トランプ関税交渉など実績のアピールが中心でした。

小泉進次郎農水相: 「自民党を立て直す、私はその覚悟です」 小泉候補は持ち時間のほぼ半分を、党の立て直しへの思いに費やしました。 政策、実績、党への思い…それぞれの演説を聞いた党員の選択は。 自民党員ら: 「高市さんしかいないと思いますよ、政策的にも」 「自民党を立て直すという方向で。僕は小泉さんにしました」 高市候補と小林候補で迷っていた成田さんは…。 成田徹さん: 「ぼやっとした印象しか来なくて、悩んでしまいました。国民の方に目を向けていますよ、というのは大きく伝わってくる演説会だったんですが、国のトップとしてどう(世界と)向き合うか、もうちょっとお聞きしたかった」 党の立て直しに加え、国民生活の改善、そして世界と渡り合えるリーダーは…。新総裁選出は5日後に迫っています。