駅のキヨスクがブランド刷新「PLUSTA(プラスタ)」に 今後はコンビニ等との差別化が必要と専門家
駅の売店としてお馴染みの「キヨスク」が、新たなブランドとして生まれ変わり、名古屋駅にオープンしました。
土産物や駅弁などを販売する売店「グランドキヨスク」が、新たなブランド「PLUSTA(プラスタ)」にリニューアルし、愛知県で初となる店舗が名古屋駅にオープンしました。今回のリニューアルのキーワードは…
JR東海リテイリング・プラス 布垣智章執行役員:
「わくわく感を感じてもらいたい」
店舗では他の店舗に先駆けて、限定で販売する土産物など約700点の商品が販売されます。品揃えを充実させることで、何を買うか迷う時間の「わくわく感」も客に楽しんでもらいたいという狙いがあります。
また、快適に買い物をしてもらうために、売り場の通路を広げたり、レジを壁に沿って設置して待機列を整備しやすくしたりするなどの工夫もされています。
JR東海リテイリング・プラス 布垣智章執行役員:
「ブランドをいかにして分かりやすくまとめて客にアピールするかということで、今回思い切ったブランドの統廃合を行った。大きく、かつ使いやすい店を今後展開していって、よりたくさんのニーズに応えたい」
「PLUSTA(プラスタ)」を展開するJR東海リテイリングプラスは今後3年程度をかけて、順次ブランドを刷新する方針を掲げています。
土産物や日用品を扱う「グランドキヨスク」、土産物がメインの「ギフトキヨスク」、弁当を扱う「デリカステーション」、そしてコンビニ型店舗「ベルマートキヨスク」のブランドが刷新され、旅行客向けの総合型店舗「PLUSTA(プラスタ)」、土産物を中心に扱う「PLUSTA Gift(プラスタ ギフト)」、駅弁を中心に取り揃える「PLUSTA Bento(プラスタ ベントー)」、そして「ベルマート」に変わります。
駅のホームにある小売店「キヨスク」については、そのまま名称を継続するということですが、多くのブランドで馴染みのある「キヨスク」の名前が消えることになります。その背景には何があるのでしょうか。専門家に話を聞きました。
マーケティングが専門の大手前大学経営学部の正岡幹之准教授です。
大手前大学経営学部 正岡幹之准教授:
「キヨスクはもうビッグブランドで、皆さんがよくご存知のブランドだと思うんですけれども、今回サイトを見せていただくと『買い物の楽しさ』や『わくわく感』、『ときめきのひととき』といった言葉が並んでいるんですね。そこはやはりキヨスクでは、もう一押しできないところがあろうかなと。
そこでブランドを一新して、1からスタートするという意味では、ブランド変更は非常に有意義な戦略だと思っています」
正岡准教授は消費者行動の変化も影響しているといいます。
正岡准教授:
「(駅ナカの店舗は)駅で消費する商品を購入する場所というのが当初の役割だったと思うんですね。それが徐々に消費者がいろいろなところで購入したいというようになり、買い回り品も利便性の高い「駅ナカ」で購入できればいいなということで、駅における店舗の役割に幅広さが求められてきているのではないかなと感じますね」
ブランドを刷新した「プラスタ」のライバルはどこになるのでしょうか。
正岡准教授:
「駅の外のコンビニやドラッグストアで購入して、電車に乗る人も数多くいらっしゃると思いますので、その辺りのライバル他社との差別化が必要です。今後品ぞろえにいかに反映していくかということが重要になってくると思います」