
五輪金メダル候補、19歳の天才スノーボーダー長谷川帝勝選手 強さの秘密を探る【じもスポ】

来年2月にイタリアで開催される、ミラノ・コルティナオリンピック。その金メダル候補が地元・愛知にいます。唯一無二の技を操る天才スノーボーダー、その強さの秘密とは?

大きなジャンプ台から飛び出し、空中での技を競うスノーボード・ビッグエア。
今シーズン、ワールドカップで2勝をあげ、総合優勝を果たした愛知県・岩倉市出身の19歳。
長谷川帝勝(たいが)選手。名前の由来は――
「帝に勝って自分が帝王になるという由来なんですけど、自分に勝ってこそ新しい自分が手に入ると思う」(長谷川帝勝選手)
帝王らしい滑りで、初の日本一に

2週間前に行われた、全日本選手権。
コースに設置された様々なセクションを使いながら、技やジャンプを披露するスロープスタイルでは――
横に三回転半するスイッチバックサイド1260に、ジャンプ台をまるっと飛び越える「全越え」。
まさに帝王らしい滑りをみせ、初の日本一にも輝きました。
「1位になるのはとても気持ちいい。すごくうれしいです。オリンピックの舞台でも『チャンピオンになったぞ』と言いたい」(長谷川選手)
世界でただ一人、長谷川選手にしかできないことは?

現世界チャンピオン、長谷川選手のすごさは「とにかく回る」こと。
横に5回転半する「1980」という超大技を、なんと4種類も操ることができるんです。
技には進行方向に対して、どちらの足を前に滑るか、それぞれ左回りか、右回りかの4種類があります。
長谷川選手は、左足から左回り。その逆、左足から右回り、今度は右足から左回り、そして右足から右回り、全4種類の5回転半を成功することができます。
これは世界でただ一人、長谷川選手にしかできない偉業です。
そんな離れ技を可能にする理由とは?
「自分に与えられた才能は、努力すること。コツコツ地道にやってきたから、今があると思います」(長谷川選手)
帝勝の名にふさわしい演技で世界を驚かせる
日が昇って間もない早朝で一人、体を動かし始めた長谷川選手。
黙々とトレーニングを続けると、さらに屋内でも――
「背中・股関節・肩甲骨の硬さを確認してから滑りにいく。以前ナショナルチームの子には『帝勝がやっている量はアップじゃない』と言われました」(長谷川選手)
オフシーズンにはこのトレーニングを、午前と午後に3セットずつ。
地道な体づくりが、4種類の5回転半を支えています。
現在、ビッグエアで世界ランキングトップ!
来年のミラノ・コルティナオリンピックでは、帝勝の名にふさわしい演技で世界を驚かせます。
「スノーボードのカルチャーとして、かっこいいものは第一。そこが根底の上でどう勝つか。勝ちにこだわらないとやっている意味がないので、誰もがかっこいいと思うランで勝つ」(長谷川選手)
(3月20日15:40~放送メ~テレ『ドデスカ+』じもスポ!コーナーより)