“名古屋飛ばし”脱却に知事も自信…国内最大級1万7千人が収容可能な『IGアリーナ』内覧会で分かったそのスゴさ

　2025年7月に名古屋市北区に開業する「IGアリーナ」の内覧会が5月16日、報道陣向けに開かれました。最大1万7000人が収容可能と国内最大級の規模を誇っていて、名古屋に新たな賑わいを生み出すことが期待されています。

■全貌明らかに…“世界トップレベル”の天井 “国内最大級”の大きさ

　2025年7月に開業する新体育館「IGアリーナ」が、5月16日、報道陣向けに公開されました。

アリーナとしては世界トップレベルの高さ30メートルの天井に…。

国内最大級の大きさ、8面体のセンターハングビジョンや、長さ220メートルのリボンビジョンが、スポーツやコンサートを盛り上げます。

最上階の4階の座席では、コートやステージが近くに感じられるよう傾斜になっていて、非常に見やすくなっています。

■大村知事に直撃「名古屋飛ばしは解消できる？」

　IGアリーナは、開業から60年と老朽化した愛知県体育館を建て替える形で誕生します。

愛知県体育館の収容人数は7500人なのに対し、IGアリーナでは日本初の可動式の座席などを活用し、最大1万7000人が収容可能で、国際的なスポーツ大会にも対応できる基準です。

中には、海外のVIPなどをターゲットにした「プレミアムラウンジ」もあります。ラウンジには、ジンやウイスキーなどアルコールが並んでいて、グラスを片手に試合が見ることができるようになっています。

視察に訪れていた大村秀章知事に、IGアリーナの誕生によって名古屋飛ばしは解消できるのか、直撃しました。

大村愛知県知事： 「多くの皆さんに本当に楽しみにしていただければと思います。期待に応えられると思います。（Q.名古屋飛ばしは解消できる？）（海外アーティストらが）むしろここに来て、そのまま外国行っちゃうんじゃないですか。だから（国内で）ほか行かないよね」

■アーティストや格闘技の試合も…運営会社の社長「1年で100興行したい」

　IGアリーナの「IG」は、ネーミングライツを取得したイギリスに本社を置くIG証券のことです。施設の出入口には、パートナーシップ契約を結んだ企業の名前を冠したゲートがあるのも特徴です。

IGアリーナでは、民間に運営などを委託する「BTコンセッション方式」を採用したことで、これまでの公営施設と違った民間ならではの取り組みが期待されています。 例えば、飲料メーカーが手掛けるバーや、大手通信会社の最先端の技術を使った演出なども可能になり、より来場者の楽しみの幅が広がりそうです。

しかし愛知には、バンテリンドームナゴヤやAichi Sky Expoなど、県内にはライバルともいえる施設がいくつもあります。 集客に不安はないのか、運営会社の社長に話を聞きました。 愛知国際アリーナの寛司久人社長： 「興行主の方々に対しても施設のPRをしながら『ぜひ使っていただきたい』と売り込みをさせていただいております。1年間かけて100興行を必ず作りたい。最終的には（年間）200万人くらいのお客さまに来ていただきたいと思っています」

今後は、国内外のビッグアーティストや格闘技の国際的な試合も予定されています。名古屋に新たな賑わいを生み出せるのかが期待されていて、7月の大相撲名古屋場所がこけら落としになります。