足利義昭、信長、秀吉が代々所有した槍「日本号」 龍のウロコ1枚1枚が彫られる 「天下三名槍」が復元

現代の名工によって作られた「天下三名槍(てんがさんめいそう)」の展示が名古屋市内の博物館で始まっています。名古屋おもてなし武将隊の徳川家康公と共に天下三名槍の魅力に迫りました。
岡田愛マリーアナウンサー:
「家康公にとってもゆかりのある槍が展示されているですよね」
おもてなし武将隊 徳川家康公:
「結城秀康や本多忠勝たちが持っていたものの2つが天下三名槍のうちの2つ。実際に持っていたそのものではないが、写しがそろうということは歴史的に意義深い。しかと目に焼きつけよ」

今回、天下三名槍の写しを手掛けたのは日本が誇る最高位の刀匠・上林恒平さんです。写し制作プロジェクトの始動から足掛け5年、刀匠の思いも込められて天下三名槍は完成しました。
岡田愛マリーアナウンサー:
「写しであることは分かっていますが、重厚感、オーラがありますね。現代に蘇ったということに歴史ロマンを感じているのですが、この3つが揃うのは珍しいんですよね?」
おもてなし武将隊 徳川家康公:
「非常に稀有なことだろうな。特に我が次男坊(結城秀康)が愛用していた御手杵(おてぎね)は現存していなかったので、改めて作るのに骨が折れたそうだ」

御手杵の刃の長さは約140センチ、重さは約3.5キロと三名槍の中でも最も大きな槍で、完成までに約4年かかりました。

おもてなし武将隊 徳川家康公:
「日本号も制作に時間がかかったそうだ」
足利義昭、織田信長、豊臣秀吉が代々所有した日本号(にほんごう)は、学芸員の島崎さんによると精度の高さがポイントだといいます。
名古屋刀剣博物館 島崎綾子学芸員:
「龍の彫りは細かくうろこ1枚までしっかり作り込まれている。精度の高さもこだわりの1つです。それだけ(作るのに)時間がかかっている。(本家と)全く同じように作ったというわけでなく、本家を見た刀匠の方々の思いが再現されている」

歴史ロマンを感じられるのはほかにもあります。名古屋刀剣博物館に併設されているカフェの新しいランチメニューです。
岡田愛マリーアナウンサー:
「画力ありますね。ウナギ、下には味噌かつ、さらにきしめんが入っています。名古屋のおいしいものがギュッと詰まったお弁当ですね」
また、小学生以下の子どもを対象にした「お子さま城ランチ」も用意されていて、家族で城ランチを楽しむことができます。特別展「令和の名古屋・栄に甦る天下三名槍」は6月1日までです。
※ 島崎さんのさきは「立」に可