瀬戸市で66年愛され続けるソウルフード!焼きそばの名店『一笑』に隠された秘話とは!?『デラメチャ気になる!』
はるな愛と村上佳菜子が話題のスポットに出かけ、“気になる”を調査しながら街歩きする番組『デラメチャ気になる!』。6月26日の放送では愛知県春日井市のデラメチャ気になるスポットをぐるり。
後半では地元瀬戸市民激推しという『焼きそば』の名店『一笑』さんを訪問。一度は途切れてしまった伝承の味、それを再び紡いだのは「どうしても味を絶やしたくない」という店主の強い思いがありました。
お客さんが途絶えない!瀬戸市民に愛され続ける『一笑』の焼きそば
瀬戸焼に並ぶ瀬戸の名物と言えば「焼きそば」。瀬戸には美味しい焼きそばを提供する専門店が数多くあります。
そんな中でも地元民激推しのお店が「一笑」さん。住宅街に佇む、テイクアウト専門の焼きそば屋さんです。
『一笑』のメニューは『焼きそば』のみと超シンプル。しかし、店頭には次々とお客さんがやってきて途絶えることがありません。
「しょっちゅう食べてる」「子供のころから慣れ親しんだ味」「ソウルフード。3世代にわたって」と世代を超えて愛されている『一笑』の焼きそば。現在は尾関紘一さんとお父さんの高史さんのお二人でお店を切り盛りされています。
麺は蒸し麺を使用。豚から出汁を取った醤油ベースの秘伝のタレは少し甘めに仕上げられています。具材は豚肉とキャベツだけと至ってシンプル。この昔ながらの味わいが瀬戸市民をとりこにしているんです。
この味を生み出したのは高史さんの祖父。紘一さんからみると曾祖父にあたります。誕生時期はなんと66年前。その後地元瀬戸の人たちに愛された味は紘一さんの祖母へと受け継がれますが、そこで一度は途切れてしまったそうです。
祖母が切り盛りしていたお店は9年前に閉店。高史さんは別の仕事をしていたため跡は継がなかったそうです。一方、紘一さんは「おばあちゃんの味を残したい」と当時から後を継ぎたいと思っていたそうですが、当時はまだ学生と若かったこともあり、祖母から店を継ぐことを認めてもらえませんでした。
脱サラからの味探し!一念発起した紘一さんが「おばあちゃんの味」を復活!
一度は途切れてしまった伝承の味。しかし、紘一さんは諦めませんでした。9年間のサラリーマン生活を経た後の結論は「自分でやるしかない」。地元で愛されてきた味を絶やしたくないという思いで会社を辞め、『一笑』をオープンさせます。
脱サラして覚悟して店を開いた紘一さんですが、祖母の決意も固く昔の味を一切教えてはもらえなかったとそうです。そこで紘一さんが行ったのは自宅に残っていた当時の伝票から調べること。そこから当時の仕入れ先を突き止め、当時の材料が手に入らないか一つずつ探していったそうです。
こうして同じ材料を揃え少しずつ昔の味に近づけていった紘一さんですが、なかなか先代の味を再現できません。紘一さんが特に悩んだのが焼き方。そのことを祖母に相談すると、孫の情熱を目の当たりにした祖母がようやく立ち上がります。
材料を使い、往時の焼き方を見せる祖母。手本を見せてくれたのはたった一度きりだったそうです。しかし、その一度きりの機会でしっかりと学んだ紘一さん、ようやく先代からの味を再現することができました。
『一笑』が再開してから今年で12年、昔と変わらぬ味わいの愛され焼きそばは今も瀬戸の地にあり続けます。
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焼きそば 一笑
【所在地】瀬戸市幸町53-1
【電話番号】080-6908-1400
瀬戸市民に長年愛されている焼きそば専門店。
脱サラして店を継いだ店主は、先代からの変わらない味を守り続けている。
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前編では瀬戸で評判の豆腐店「とうふ屋しろ」を訪問。「一口食べれば豆腐の概念が変わる」と声が上がる豆腐の美味しさのヒミツに迫りました。
『デラメチャ気になる!』
はるな愛と村上佳菜子が東海地方の話題のスポットに出かけ、“気になる”を調査しながらぶらり街歩きする番組。Locipoでは過去の放送も配信しています。
【放送局】テレビ愛知 毎週日曜日 午後2時30分放送
【番組HP】https://tv-aichi.co.jp/deramecha/
【配信】Locipo、YouTube
※記事の内容は放送当時のものです。
文:Swind(作家・名古屋めし料理家・ライター)
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