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リニア工事が原因とみられる岐阜の水位低下問題でJR東海が地盤固める工事中止 代替策は未だ見つからず

06.03(火)21:55
リニア中央新幹線のトンネル工事が原因とみられる、岐阜県瑞浪市で井戸などの水位が低下した問題で、JR東海は6月3日、対策としてトンネルの周囲への薬液の注入を中止することを周辺住民に説明しました。
JR東海は瑞浪市の井戸などの水位低下は、リニアのトンネル工事が原因である可能性が高いとして、トンネル内の湧水を止めるために、2024年5月からトンネルの周りに地盤を固める効果がある薬液を注入する工事を進めてきました。
3日に瑞浪市の大湫コミュニティーセンターで開かれ、周辺の住民らが参加した説明会でJR東海は、薬液を注入する工事では水位の回復が見込めないことなどから、工事を取りやめることを報告しました。JR東海によりますと、井戸などの水位低下を元に戻す代替策は未だ見つかっていないということです。
説明会に参加した周辺住民:
「住民は納得していない。とにかく地下水位を戻して欲しいが、JR東海はそのための工事はできないと言う。話し合いは平行線だった」
説明会に参加した周辺住民:
「補償の話は一切出てこない。代替水源の話はあったが、水だけ確保すればいいと思っている。住民の身になって考えていない」
瑞浪市 水野光二市長:
「工事の再開に関して、住民投票を求める声もあった。時期がくれば、その時に考える」
JR東海は、2024年7月に同様の薬液注入工事が行われた鹿児島県内のトンネルで崩落事故が起きたことを受け、工事を中断していました。