農家の挑戦「大葉ビール」作り 猛暑による高温障害…暑さ乗り切る“秘策”で地ビール醸造所とタッグ!

名古屋をはじめ、きょうも各地で猛暑日に。先月の全国の平均気温は、統計開始以来最も高くなりました。この猛烈な暑さの影響は愛知県田原市でも…
【写真を見る】農家の挑戦「大葉ビール」作り 猛暑による高温障害…暑さ乗り切る“秘策”で地ビール醸造所とタッグ!
(大葉農家 伊藤圭さん)
「暑すぎて大葉の栽培もしにくい状況。植物を作るには過酷な夏になってきている」
田原市では現在8人の農家が大葉栽培に取り組み、いま出荷の最盛期を迎えていますが…
(伊藤さん)
「葉先が少し黄色くなっていて、ほんの少し上が黒くなっている。これも“高温障害” 。こちらは少し葉が細い状態、暑過ぎて葉っぱがうまく形成できない」
(大葉農家 山内研二さん)
「こういうの(色が変わっているもの)はあまり出荷しない」
ハウスの温度管理にさまざまな対策
夏場のハウスの温度管理も頭の痛い問題です。
(山内さん)
「夏場は対策しないと40℃は軽く超えてくる」
水の気化熱を利用してハウス内の温度を下げる装置や、天井にカーテンをつけるなど対策に必死です。
(山内さん)
Q.年々 光熱費も上がっている?
「だいぶ上がっているが、やることやらずに収穫量が落ちると、何をやっているか分からないので、いっぱい出荷してどうにか生活しようかな」
暑さを乗り切る秘策“大葉ビール”作り
そして、田原市の大葉農家でつくる組合で暑さを乗り切る秘策として考えたのが、大葉を使ったクラフトビール作りです。
(伊藤さん)
「ビールに使う時には大きさは多少 大小まざっていても大丈夫。味も香りも変わらないので(高温障害の影響が出ていても)大丈夫」
大葉農家と地元の地ビール醸造所がタッグを組んで、ことし生み出した『大葉ビール』。
(伊藤さん)
「実はわれわれも、まだ完成品を飲んでいないのですごく楽しみ」
(大葉農家 大久保蓮太さん)
「僕たちが作った大葉がこうやって使われることは、とてもうれしい」
梅をベースにしたクラフトビールに大葉を加えたその味は…?
完成したクラフトビールの味は…
(農家)
「爽やか」
「大葉の風味もふわっと感じる」
タッグを組んだ醸造所は…
(渥美半島醸造 川合崇浩醸造長)
「ビールを使って渥美半島の良いものを全国に届けたいとやっているので、地元の大葉農家さんとできて良い経験になった。大葉農家さんも暑くて大変だと思うので、仕事が終わった後の一杯にも」
(農家)
「最高だね」
大葉ビールは今月9日に田原市内で開かれるイベントのほか、道の駅やスーパー、通販サイトなどで販売される予定です。暑さにへこたれないクラフトビール。特別な一杯になりそうです。