名古屋市議がボランティアに無断登録 過去に名刺交換した26人を勝手に

名古屋市議会の上園晋介議員が、アジア・アジアパラ競技大会のボランティアに、複数人を無断で登録していたことが明らかになりました。上園議員が登録した30人のうち、無断だったのが26人。過去に交換した名刺を元に勝手に記入したということです。

上園晋介 市議(5月20日):
「聞こえない声に耳を傾けながら、声を行政につなげていく」
今月20日、副議長に就任し、市民の声に耳を傾けると語った、上園晋介名古屋市議。このとき、すでに「内心びくびく」していたといいます。

上園市議:
「5月13日以降にメールが順次発送されてる間は、お一人お一人問い合わせが来てるよと内心びくびくし始めた」
25日、開いた緊急会見。2026年のアジア・アジアパラ競技大会のボランティアに、無断で26人を登録していたことが明らかに。
過去に名刺交換した人の名前や住所などを勝手に記入しました。
生年月日については…。
上園市議:
「顔とイメージがつながる方については、おおよそこれくらいじゃないかと自分で勝手に記載しました」

大会を誘致した河村たかし・前市長は。
河村たかし 前市長:
「アンビリーバブル。考えられん。市会議員が何十人か知らんけど、ボランティアつくる“ノルマ”があった訳でしょ。みんなで協力するのはいいことなのかもしれんけどね」

当初ボランティアの集まりは低調で、名古屋市の目標約1万人に対して、4月上旬までに集まったのは半数程度。
上園議員が所属する民主市議団は、議員1人につき30人を集める目標がありました。
上園市議:
「罪悪感がなかった。悪いことを、結果してしまっている事実なんですが、 30人の提出にやはり冷静な判断ができてなかった」
30人のうち承諾が得られたという4人は。
上園市議:
「家族です。妻と18歳以上になる息子と娘です」
家族以外は全員が無断登録でした。

名古屋市の広沢市長は。
名古屋市 広沢一郎 市長:
「ビッグイベントなので、私もいろいろなところで『ボランティアお願いします』 と申し上げてきた。プレッシャーを感じてよろしくないことに至ったのは極めて残念」
議会関係者によりますと、上園議員は、当初、ほかの議員に対して「1・2件うっかり間違えて登録した」などと説明。
25日の会見直前になって、故意に26人を登録したと伝えたということです。進退については…。
上園市議:
「議員辞職については、今時点では考えていません」