粉飾決算で銀行から不正融資か 元社長ら3人を逮捕 出資先の美容専門学校は突然閉校し学生は混乱
決算書を粉飾し、銀行から不正に融資を受けたとして、携帯販売会社の元社長ら3人が愛知県警に逮捕されました。この会社、去年突然の閉校で多くの学生に混乱をもたらした愛知県小牧市の美容専門学校とも関連がありました。
「許せないというのはありますね」(愛知中央美容専門学校の元学生)
こう語るのは愛知中央美容専門学校の元学生。学校は去年5月、突然閉校しました。
「突然閉校した愛知中央美容専門学校。この学校に出資をしていた会社の社長らが詐欺の疑いで逮捕されました」(メ~テレ 真野恭光 記者)
29日愛知県警に逮捕されたのは、名古屋市中村区にあった携帯電話販売会社「アミックテレコム」の元社長・青木隆幸容疑者(68)ら男3人です。
警察によりますと、3人は2022年12月からおととし1月までの間、会社の債務超過が続いていたにもかかわらず、営業利益が出ていたとする虚偽の決算報告書を銀行に提出し、融資金1億9000万円を銀行からだまし取った疑いが持たれています。
会社は少なくとも2017年ごろから粉飾決算を行っていて、10以上の金融機関から、数十億円の融資を受けていたとみられています。
貸借対照表には、でたらめな数字が
捜査関係者によりますと、会社の財政状況を示す貸借対照表には、まるででたらめな数字が並んでいたといいます。
こうした偽の資料を使い、3人は20億円以上の資産を過大に計上していたものとみられます。警察は3人の認否を明らかにしていません。
青木容疑者の会社はおととし8月、およそ28億円の負債を抱えて倒産。そのあおりを受けて、会社が出資をしていた美容専門学校も資金繰りが悪化し、去年5月の突然の閉校に至ったといいます。
閉校を受け、別の学校に入学をしなおすという元学生は…
「謝罪とかもしてほしいし、半年ぐらいは無駄というか、親にも迷惑をかけたので時間とかお金も返してほしいと思っています」(愛知中央美容専門学校の元学生)
愛知中央美容専門学校は閉校後、運営する法人などを入れ替えて新たな出資者を募り、再開に向けて準備を進めています。
出資元となっていた会社で発覚した巨額の詐欺事件。警察は、だまし取った金の一部が青木容疑者個人に流れていた可能性もあるとみて、詳しく調べています。