はだか男の激しいもみ合い 国府宮はだか祭に“知られざる”準備があった「境内の砂利ぜんぶ取り除く」愛知・稲沢市
30日の神男選定後、祭り本番を前に様々な神事が行われることになりますが、地元、愛知県稲沢市での準備は、これまでも進められていました。
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(田中雄一郎さん)
「(Q:きょうは何をしている?)はだか祭に向けて、ばらす(砂利)を全部取る。“はだか男”たちは裸足(足袋)なので、砂利があると危ないので土の状態に」
足袋を履く“はだか男”たちは、国府宮の参道から楼門をくぐり、ゴール地点の儺追殿に向かって、もみ合いながら進みますが、境内の砂利は、けがの原因になります。
このため、敷き詰められている砂利は祭り前に全て取り除くことが大事です。
砂利の回収は基本的に手作業。重機を使うのは最終的にトラックに積み込むときだけです。
この日、中心となって作業をしていたメンバー3人を取材すると、神男が飛び込む「儺追殿」の増設や、桟敷席の設置などは12月中にはスタート。
これまで「裏方」として25年以上、こうした準備作業を続けてきたという田中雄一郎さんは、準備作業の中でも「砂利の除去」が「過酷」だと言います。
(田中雄一郎さん)
「体力的に一番きつい」
“神男”の経験者も裏方として
共に作業する伊藤竜太郎さんは、実は1987年の「神男」でした。
(伊藤竜太郎さん:1987年取材)
「最高です。それだけです」
さらに、山田和義さんは2003年の「神男」。
(山田和義さん:2003年取材)
「この大役を仰せつかりまして」
祭りへの愛と「裏方」としての誇りが、皆さんを突き動かしています。
(伊藤竜太郎さん)
「神男だけでなく“はだか男”も、けがのないように思いも込めて」
砂利は2日間ほどで全て取り除きます。
(田中雄一郎さん)
「これを裏に持って行って、きょうの作業は終わり」
(伊藤竜太郎さん)
「また残りました。あしたも頑張ります」
この日に5時間ほどかけて集めた砂利は2トントラック2台分でした。
この砂利は今後、少なくなった箇所の補修用に使われ、祭りが終わると境内には新たな砂利が敷き詰められるということです。