
BMWのストアにトヨタ「クラウンFCEV」登場! FCEVの技術者同士が語る、水素の可能性

東京都・港区のBMWのブランドストア「FREUDE by BMW」に展示されていたのは、トヨタ自動車の「クラウン」。クリーンエネルギーである水素をアピールしようと、BMWとトヨタが共同で開いたイベントの一幕です。イベントでは、BMWとトヨタの燃料電池自動車(FCEV)の技術者同士によるトークショーも行われました。
両社の水素への取り組みと、垣根を超えたタッグの中身に迫ります。
“脱炭素”でBMWとトヨタがタッグ

10月4日・5日に開かれたBMW×TOYOTA「BMW×TOYOTA H2 DAYS」。イベントには、FCEVの技術者である清水竜太郎さん(トヨタ自動車)とピーター・レナートさん(BMW)が登場。FCEV開発秘話や、水素による新しいライフスタイルの可能性など、貴重な話が交わされました。
本来ならライバル関係にある両社ですが、“脱炭素”という共通の目的のもとタッグを組んでいます。

トヨタ自動車 清水竜太郎さん:
「最近は皆さんも、天候の変動を肌で感じていると思います。いかに脱炭素を目指すかという中で、水素は大変重要なエネルギーになってきます」

BMW ピーター・レナートさん:
「水素は資源に恵まれていない国々にとって、特に重要な選択肢となります。日本と同じく、ヨーロッパのいくつかの国々も同じ状況にあります」
BMW×トヨタ、新たな燃料電池システムを共同で開発

2024年9月には、新たな燃料電池システムを共同で開発し、両社のモデルに搭載することを発表。イベントではその燃料電池システムを搭載するBMW初の水素燃料電池車「BMW iX5 Hydrogen」が展示されていました。

BMW ピーター・レナートさん:
「愛知県の水素関連産業の基盤はすでに非常に強固です。技術・インフラ・サプライヤー・革新、そして行政のすべてが一体となって進んでいます。この盤石な体制が水素社会のビジョンを広く発信していく『原動力』となっています」
「クラウンFCEV」は“燃料電池タクシー”として200台の導入を目指す

一方、世界で初めて量産型FCEV「MIRAI」を開発したトヨタは、2024年には「クラウンFCEV」を発売しました。「クラウンFCEV」は、東京都が発足させた「TOKYO H2」プロジェクトに参画し、燃料電池タクシーとして2025年度に200台の導入を目指します。

トヨタ自動車 清水竜太郎さん:
「クラウンは長年、日本国内で続いてきたブランドです。燃料電池のクラウンが、水素の広がりを作ってくれるのではないか、と。まずは知っていただくこと。クルマの選択肢が増えることで、いろいろな機会が増えることにつながると期待したいですね」
二酸化炭素を減らすために、ライバル同士が手を取り合って水素社会の実現を目指します。





