
「この先大丈夫かな」家計にも影落とす“トランプ・ショック” 株価乱高下に不安

トランプ大統領が発信する関税の情報が、目まぐるしく変わっています。それに応じて株価も乱高下。先が見通しにくい経済状況に、私たちはどう対処したらよいのでしょうか?

日本でも朝から株価は大幅に下落。
日経平均株価の終値は10日よりも1000円以上安い、3万3585円で取引を終えました。
影響は名古屋にも。10日は値上がりを示す赤い矢印一色だったものの、11日は緑色の下向きの矢印が目立っていました。
トランプ大統領の言動で、大きく揺れうごく株価。
夫婦でNISAを始めて1~2年だという女性は…。
「NISAを始めたばかりは調子よかったが、いきなり下がって、この先大丈夫かな。また上がるかなっていう不安があります。毎日アプリを見ながらしかめっ面している」(20代主婦)
街の人の受け止めは―

ただ、比較的冷静にこの状況を受け止めている人が多いようです。
Q.今後どうなっていくとみている?
「確か大統領って4年ですよね。最大でも4年間はちょっと乱高下するであろうが、それが過ぎたら、またちょっと上がっていってくれるのではないかと期待している」(40代会社員)
「今の状況で一喜一憂して、慌てて売ったり買ったりというのは、ちょっとやりたくないので、トランプ政権が10年20年続くわけではないので、ここはちょっと冷静に見ておきたいとは思っている」(50代 会社役員)
資産形成を考えるセミナーでは

名古屋市中区で開かれているセミナー。セミナーで熱弁をふるうのは資産運用のプロ、ファイナンシャルプランナーです。
「老後になったときに急に困るんですよね。このまま20~30年間で物価が上がり続けるかもしれないので、そもそも(貯金が)2000万円あれば足りると思っている方は危うい。蓋開けたら『全然足りないじゃん』ということがあり得ますので」(FP法人ライフデザイン 梅村彰さん)
愛知県内で年間100回ほど開催されているという資産形成を考えるこのセミナー。参加者は。
「新NISAが始まるとなった時は、絶対(去年)1月からやると思っていたが、何もしないままもう2年目に突入してしまった。何もやらないままどんどん時間が過ぎてしまうし、早くやった方がいいと思って参加した」(40代 参加者)
関心が高い「NISA」

関心が高いのは、少額投資非課税制度、通称「NISA」だといいます。
「貯蓄から投資へ」を掲げた日本政府が去年1月にリニューアルしたこの制度。投資で得た利益にかかる税金が非課税になります。
NISAの口座の数は、去年9月末時点で2500万を超え国民の5人に1人がNISA口座を持っている計算です。
「やっぱりNISAやりたいっていう方が非常に多いんですけれど、一方でやっぱり今下がってる、トランプさんの関税がありますので『私このまま始めちゃっていいのかな』という方が非常に多いですね」(梅村さん)
“トランプショック”FPへの相談も増加

こちらの女性は、キャッシュレス決済サービスのポイントを運用しているといいますが…。
「自分がやっているのはPayPayのポイントくらいで、2月ぐらいにトランプ大統領が出てきてから暴落を始めた。ポイントだから見ていられるけど、持っていた額が半分くらいになって。ずっと生活していく上でみんなと人付き合いができるくらい誘われても『今月難しいからいけない』と思わなく暮らしていけるようにしたい」(40代 参加者)
家計にまで影を落とす“トランプショック”。ファイナンシャルプランナーに相談する人も増えているといいます。
「当初、老後のために(資産)運用したのに、近々の起こったことで右往左往してしまう方が非常に多い。上がったとしても下がったとしても大丈夫なようにお金の計画を立てるのが、本来の本筋だと思いますので、見失わないようにお手伝いしていきたいなと思っています」(梅村さん)