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「手本になれる職人に」…春の褒章 組子細工の建具を作り続ける48歳の職人ら東海3県で63人と4団体が受章

04.28(月)22:00

様々な分野で長年尽力した人や団体を表彰する「春の褒章」を、東海3県からは63人と4つの団体が受章しました。 小さな木片を組み合わせ、美しい幾何学模様を作る伝統工芸・組子細工。愛知県田原市の建具職人、川口博敬さん(48)。30年にわたり、組子細工を使った建具をつくり続けています。 父から技術を学び、今では200種類以上の文様を作ることができる、日本でも指折りの職人になった川口さんは地元のスギやヒノキを使い、全て手作業で組み上げていきます。 建具職人の川口博敬さん: 「この作品は組子の繊細さにこだわった作品で、(組子の)薄さが0.6ミリでできた作品」 川口さんが1年がかりで制作した作品「風雅」は、書斎や床の間などを飾る書院組子で、天の川をテーマに夜空に浮かぶ月や星を表現していて、価格は1000万円です。 川口さん: 「切り込みに対してまっすぐ入れないと、材料がかんでしまったり折ってしまったりするので、気を付けています。とても折れやすい部材なので」 川口さんは、地元の田原市で小中学生を対象にした木工教室も開いていて、春の褒章で黄綬褒章を受章しました。 川口さん: 「『自分が作った作品だよ』って胸を張って言えるように、もっともっといいモノ作りをしていきたい。自分の作品を若い職人さんに見てもらって、手本になれるような職人になりたいです」