「かっこよくて即買い」“有松絞り”とグランパスがコラボ 山中亮輔選手が学生とTシャツ制作・販売 上昇気流をイメージした「風」をテーマに…

名古屋で400年の伝統をもつ有松絞りと、サッカーJ1名古屋グランパスとのコラボTシャツが初めて作られました。販売までの裏側に密着です。
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400年の歴史をもつ伝統工芸「有松絞り」の魅力に触れようと、多くの人が訪れた「有松絞りまつり」。ことしの目玉は初めて作られた名古屋グランパスとのコラボTシャツです。
(有松絞りまつり実行委員長 山上正晃さん)
「“ものづくり”はしっかりしているんですけれど宣伝下手で。産地の宣伝にもなりますし新しいデザインとかも吸収できる」
「町いちばんのクラブ」とのビジョンを掲げて、地域との関わりを深めるグランパス。今回は「有松絞り」のPRに乗り出しました。
下書きに沿って糸で絞り上げる緻密な作業
プロジェクトのキックオフはことし3月。名古屋の専門学生がデザインした案の中から、チームのファッションリーダー山中亮輔選手が候補を絞りこみます。
(デザイン選定に携わったグランパス山中亮輔選手)
「『風』っていうのはグランパスにとって相当大きなキーワード」
(学生)
「風をモチーフにしているのはコレとコレ」
上昇気流をイメージした「風」は、チームのエンブレムにあしらわれるほど特別なもの。風をテーマに4案に絞り、その後ウェブ投票を経てコラボTシャツのデザインが決まりました。
ここから400年の歴史をもつ有松絞りの職人の出番です。Tシャツに下書きをすると今度は下書きに沿って糸で絞り上げる緻密な作業が…。絞り上げたTシャツは染め用の液体に浸して3日間乾かし、糸をほどくと…専門学生のアイディアと職人の技が詰まったコラボTシャツの完成です。
(山中選手 トヨタスポーツセンター5月20日)
「非常に良い仕上がりなんじゃないかと思う。手縫いでしかできない芸術というか素晴らしい文化」
まつり当日 コラボTシャツの売れ行きは…
そして7日、名古屋市緑区で開催された有松絞りまつり当日。販売開始の午前10時にはこの日を待ちわびていたファンたちが。
(Tシャツを購入した人)
「すごくかっこよくて即買いを決めました。グランパスの試合見にいく予定があるので、ぜひともこれを着てグランパスを応援したい」
現在(6月9日時点)チーム得点王の稲垣祥選手のハイタッチ会も開かれ、コラボTシャツは98枚が売れました。
(有松絞りの浴衣を最近作った稲垣祥選手)
「一選手としてもクラブとしても意義のあることだと思いますし、残していかないといけないと思いましたし、こういった伝統があるというのを少しでも多くの方に知っていただきたい」
有松絞りを「未来へ繋ぐ」思いが込められたこのコラボTシャツ。豊田スタジアムでの販売も検討されています。