“春の味覚”タケノコが高い 去年の1.5倍の値段…理由は台風や冷え込み 今後どうなる? 高値の続いた野菜は?

“東海地方の台所”として知られる愛知県豊山町の名古屋市中央卸売市場 北部市場。
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(山室雅子記者)
「春の味覚の王様といえばこちら!タケノコです。このタケノコが今、高いんです」
けさ入荷していた熊本県産のタケノコの卸売価格は…
(セントライ青果野菜部 飯田一 部長)
「例年に比べて(生育が)遅れていて、去年に比べて1.5倍の高値で現在取引している」
まだ小ぶりで、12本入った1箱(4キロ)が6000円ほど。例年は1箱が4000円ほどだといいます。
その背景には…
(セントライ青果野菜部 飯田一 部長)
「去年の台風の影響から、それと冷え込みで遅れている」
去年九州を襲った台風で竹の葉が傷つき、光合成が十分行われず生育に影響が出ました。またことし1月、2月の雨の少なさも影響しているそうです。今後はどうなるのか?
(セントライ青果野菜部 飯田一 部長)
「気温とともに(タケノコが)大きく太ってくる。今週から来週にかけて出荷がピークになるので、量販店・スーパーにもしっかり並ぶ」
これから三重県産も入荷予定で、値段も平年並みに落ち着いてくるだろうということで一安心です。
気になる野菜の価格変動…これからどうなる?
3月28日発表の農林水産省の野菜の産地などへの聞き取り調査によりますと、近年の天候不順で野菜の価格変動は大きくなっていますが、4月についてはキュウリ、ナス、トマト、ピーマン、ホウレンソウ、レタス類が平年並みの価格で推移する見込みだということです。
また、高値傾向で推移していたダイコン、ハクサイなども徐々に平年並みの価格に落ち着くだろうということです。
そして愛知県産のキャベツについては、3月から徐々に価格は落ち着いてはいるものの、4月は平年をやや上回るのではないかと分析しています。一頃はスーパーに1玉700~800円で並んでいましたが、けさ北部市場でも伺うと…
(セントライ青果野菜部 飯田一 部長)
「これから(暖かくなり)増量に向かうし、価格も下がってくるので求めやすくなる」
これから本格的に出回る愛知産の春キャベツについては…
(セントライ青果野菜部 飯田一 部長)
「(1玉)300円~200円の間で推移するとみている」
今後は春の野菜を存分に味わってほしいということでした。
【高山市】新しくなった公設地方卸売市場でも聞いてみました
一方、老朽化のため新たに建設が進んでいた高山市の公設地方卸売市場です。真新しい建物できょう初めての競りが行われました。
鉄骨2階建てで、延べ床面積はおよそ4200平方メートル。壁面には乗鞍岳がデザインされ、総工費は17億8千万円です。きょうは関係者約20人が参加して開場式が行われた後、繁栄を願って鯛の競りが行われました。
飛騨地方の食の拠点として新たに運用が始まりましたが、こちらでも野菜の価格にについて聞くと…
(飛騨高山市場疏菜部 酒井剛史 部長)
「キャベツとかタマネギとかハクサイがすごく高い時期が続いたが、野菜全般の相場が急激に下がった印象がある」
野菜については明るい兆しが見えてきた印象です。