トヨタ自動車・豊田章男会長の「信任率」が96.72%に“V字回復” 去年までの急落から一転

トヨタ自動車の取締役に再任された豊田章男会長の「信任率」が96.72%となり、去年の急落から一転、"V字回復"しました。
豊田会長は、12日にあった株主総会でトヨタの取締役に再任されました。
トヨタが13日に関東財務局に出した臨時報告書によりますと、豊田会長の取締役選任議案への賛成率は96.72%で、71.93%だった去年から約25ポイント上昇しました。
去年まで急落していた背景は

豊田会長の「信任率」が前の年を上回るのも、90%台となるのも3年ぶりです。
おととし、去年と2年続けて大きく数字が落ち込んでいたことから、今年の結果が注目されていました。
トヨタ自動車はここ数年、国内外の好調な販売などを背景に空前の好業績が続いています。
それでも過去2年の豊田会長の信任率は、他の取締役と比べて低くなっていました。
要因の一つは、ダイハツ工業や豊田自動織機など、グループ各社で続いた「型式指定」をめぐる認証不正問題です。
去年の株主総会直前には、国土交通省の調査指示をきっかけにトヨタ自身にも型式指定をめぐる認証不正があったことが発覚し、強いリーダーシップでグループをけん引してきた豊田会長に対して、株主から厳しい視線が注がれていました。
経営の透明性向上へ企業改革

それから1年。今月12日の株主総会では、取締役の構成や役割などを見直し、経営の透明性を高めようとする議案が会社から提案され、可決されました。
改革の現状を問う株主の質問に対しても、中嶋裕樹副社長が「認証問題の反省は、経営陣が現場の声を吸い上げていなかったことに尽きる」などと答え、豊田会長を先頭に改革を続けていることを強調していました。
【取締役選任議案への賛成率】(敬称略)
●豊田章男 96.72%
●佐藤恒治 97.97%
●中嶋裕樹 98.33%
●宮崎洋一 97.73%
●岡本薫明 98.47%
●藤沢久美 98.50%
●クリストファー・レイノルズ 96.74%
●ジョージ・オルコット 90.84%
●大島眞彦 97.94%
●長田弘己 98.45%