なぜ2時間待ち?大阪・関西万博で連日大行列!イタリアパビリオンがこだわる「本物」の魅力に迫る

大阪・関西万博の開幕からまもなく2か月。連日満員で人気を集めているのが、イタリアパビリオンです。その魅力に迫りました。
【写真を見る】なぜ2時間待ち?大阪・関西万博で連日大行列!イタリアパビリオンがこだわる「本物」の魅力に迫る
■6月2日:イタリア館前
(スタッフ)「イタリア館、こちらです」
(大石邦彦アンカーマン)「大屋根リングの下見てください。ここにもずらーっと向こうの方まで並んでいますよね」
大阪・関西万博で人気のイタリアパビリオン!この日も、朝からすでに2時間待ちの大行列です!
Q:なぜ、イタリアパビリオンに?
(神戸市から)「そこにパビリオンがあるから」
(岐阜県から)「1番に来ました」
万博会場へ「ほぼ毎日通う」愛知の男性に、イチオシのパビリオンを聞いた時も…
(万博 ほぼ皆勤・福安隆夫さん)「ナンバー1はイタリア。万博にかける力の入れようが半端ではない」
万博通もおススメのイタリアパビリオン…そのスゴさを見せてもらいました。
週替わりで各州をPR!日本初公開の大理石彫刻も
(大石)「きょう(6月2日)はイタリアのマルケ州のPRイベントということで、民族衣装を身にまとった6人の男性たちが、このイタリアの国旗を自在に操っています。待っている人たちも飽きないんじゃないですか」
イタリアパビリオンでは、週替わりで国内の各州をPR。週ごとに地域が変わるので、何度通っても違う楽しみ方が出来るのが、魅力です。そして、パビリオンの中に入ってみると…
(大石)「『芸術は命を再生する』…映画館のようでしたけど、スクリーンが扉になっているんですね。粋な演出!そして、中に入ると辺り一面の壁が映像になっていますよ。天井を見上げると、これは飛行機の模型ですかね」
パビリオンの中心に立っているのは、日本初公開!「ファルネーゼのアトラス」!!
西暦150年頃に作られた大理石彫刻で、ギリシャ神話の神・アトラスが天球儀を肩に担ぐ様子が、リアルなタッチで表現されています。まさに“国宝級”の芸術作品です!
(大石)「髪の毛一本一本、ひげもしっかり表現されていますね。時を超えて、生命が宿っているようにも感じますね」
高さ約2メートル、重さは約2トン!イタリア・ナポリの博物館から約1万キロの距離を、飛行機やトラックで約10日間かけて運んできました。
教科書でおなじみの作品も
イタリアパビリオンには、教科書でおなじみの作品も並んでいます!こちらは、日本初の外交使節団・天正遣欧使節の一人、伊東マンショの肖像画!
そして、バチカン美術館が所蔵するイタリア絵画の巨匠・カラヴァッジョの“キリストの埋葬”。
さらに、ルネサンス期の芸術家・ミケランジェロ作の彫刻“キリストの復活”。
そして、日本初公開なのが、もう一つ。
(大石)「中も大混雑のイタリアパビリオンなんですけど、向こうの壁、行列ができていますけど、『レオナルドダビンチコード』と書かれていますね」
“モナリザ”の作者として知られる、レオナルド・ダ・ヴィンチの発明品などに関する直筆スケッチ4点も展示されています。
(大石)「精巧に描かれていますね。(レオナルド・ダ・ヴィンチは)発明家なんですよね。でも芸術家でもあり、科学者でもある。万能の天才というのが、このスケッチを見てよく分かりますよね」
そして、取材した先週は、高級ブランド家具なども。手仕事の職人が多い“物づくりの街”マルケ州を来場者にアピールしました。
あえて「本物」にこだわったイタリアパビリオン
パビリオンを見終えた後は、万博グルメ!
(大石)「イタリアパビリオンの最上階には、レストランがあるんですよ」
(ハワイから)
「おいしい」
「イタリアに行った時に食べたような素朴な味」
白トリュフやトマトソースなど、イタリアの食材を使った本場の味を堪能できます!
パビリオンの狙いを、イタリア政府代表に聞きました。
Q:どんな思いをこめて、イタリアの国宝級の芸術作品を選んだ?
(2025年大阪・関西万博イタリア マリオ・ヴァッターニ政府代表)
「人間のアイデアやイマジネーションや創造が一番大事。本物の大事さを感じたら(最新技術も)面白くなる。(昔の)人が考え作った物を知ることは、未来社会をつくるために大事」
2時間待っても入りたいイタリアパビリオン。生成AIなど最先端技術が並ぶ中、あえて「本物」にこだわったところが、人気の秘密のようです。