老眼でも細かい字にすぐにピントがあう「未来のメガネ」 レンズの形状を瞬時に変化させて自動でピント調節
老眼でも細かい字にすぐにピントがあう「未来のメガネ」が、名古屋で初めて展示されています。一体どんなメガネなのか、最近、老眼に悩まされている相澤アナウンサーが、その実力を体験取材してきました。
日本眼科医会によりますと、大抵の人は40歳ごろから老眼の症状を自覚し始めて、45歳くらいで老眼鏡が必要になるといいます。今、45歳以上の人は全国で7000万人以上いて、多くの人が老眼に悩んでいます。
老眼かどうか簡単に調べることができるチェック方法があります。
指紋がくっきり見える位置に人差し指を持ってきてください。指を目のほうに近づけて指紋がぼやけたところで止めてください。目と指の位置が30センチ以上離れている人は「老眼」が疑われます。
老眼でも細かい字にすぐにピントがあう「未来のメガネ」とは、一体どんなメガネなのか。相澤アナが取材に行くと…
相澤アナウンサー:
「これが未来のメガネです。メガネに目玉がついたようなデザインになっていますね」
こちらが「未来のメガネ」ViXion01Sです。開発したのはレンズ業界大手のHOYAから分社したスタートアップViXion(ヴィクシオン)です。
このメガネ、最大の特徴はというと…
ViXion経営企画部 岑弘一郎さん:
「従来のメガネは焦点が固定されている。この製品はオートフォーカスということで焦点を可変にしている」
どのようにして即座に自動でピントを調節してくれるのでしょうか。メガネをみてみると2つの特徴が。
まず1つがフレームの前面に埋め込まれたセンサーです。このセンサーで目と見ようとしている対象との距離を測定します。
そしてもう1つが、小さな2つのレンズです。先ほど測った距離に応じて、レンズの形状を瞬時に変化させて自動でピントを調節します。
相澤アナウンサー:
「もともと近視なのにさらに老眼も加わっていて手元も遠くも見づらいですけども、ちょっと体験してみてもいいですか」
まずは手動でピントを合わせます。フレーム横のレバーを動かして調節すると、くっきりと見えるようになりました。これで遠くを見てもオートフォーカスが自動でピントを合わせてくれます。
相澤アナウンサー:
「おー! 見えますね。ハッキリ見えますね」
岑さん:
「まさに近視で老眼の人、近くも遠くも見えない人は、近くも中距離も遠距離も見える。クラウドファンディング期間中の体験会を通じて、さまざまなフィードバックをもらう。この製品はデモ版なので、いただいたフィードバックを踏まえて、さらに製品を改良していく。それを足元で進めているところ」
今後、この「未来のメガネ」は、家電量販店やメガネ量販店などでの販売を目指していくということです。