
粒が小さくなり吉と出る…猛暑の影響で“ブドウの糖度”が上昇 木への負担少なく実がしっかりと完熟


9月になっても残暑とは言えないほどの厳しい暑さが続いています。この暑さで、秋に旬を迎える果物に“うれしい異変”が起きています。 9月16日は高気圧の影響で朝から気温が上昇し、各地の最高気温は、愛知県の豊田が36度、岐阜県の大垣が35.9度など各地で猛暑日になりました。名古屋も35.6度が観測され、年間の猛暑日の日数が観測史上最多となる52日となりました。 秋田から来た2人組: 「秋田からです。秋田は今、27度とかだもんね。10度も違う」 「上着いるかなと思ったけど、全然使ってない」 50代: 「最近は秋がない感じですね。夏が終わって、すぐ冬が来るような」 この厳しい残暑、今が旬の果物に意外な影響を及ぼしているといいます。 愛知県豊田市でおよそ40種類のブドウを栽培している『葡萄のふくおか』。シャインマスカットとウインクという品種を掛け合わせた「富士の輝き」の収穫が、これから始まります。 福岡英憲代表: 「今年は天気もすごくいいので、糖度の上がりはすごくいいと思います」 実はこの猛暑の影響で、“ブドウが甘い”というのです。他にも、珍しいイタリアの品種で、サクサクとした食感が特徴的な『ピッテロビアンコ』も甘いということです。 どのブドウも甘い訳について福岡代表は、猛暑によって実がしっかりと熟したため、従来より粒は小さいものの、例年よりも甘いブドウに育っていると言います。 福岡代表: 「冷夏だと酸の抜けが悪かったりするので、ブドウがいくら甘くても酸があるだけで酸っぱく感じてしまう。この暑さはおいしさの秘訣になると思います。粒が小さい方がブドウの木に負担が少ないので、完熟になりやすい。完熟になるということは、ブドウの糖度も上がってきておいしいブドウになっている」 夏の猛烈な暑さと引き換えにできた甘いブドウ。 福岡代表: 「香りもいいですし、実も締まっていますし、本当に甘みも十分にある年だと思うので、ぜひ味わってもらいたいなと思います」